先週末に米雇用統計が発表されました。米非農業部門雇用者数が予想に反し、2万人減少という結果に。そして、失業率は9.7%と予想外の改善という結果に至りました。今月の為替特集では、この米雇用統計と小売売上をテーマに1か月間の経済の動きのまとめや今後の展開等についてのコメントを紹介します。また米国のFF金利も上昇し、豪ドル(AUD)も継続的な金利上昇局面にはいることが予想されます。ふたたびキャリートレードの時代は再来するのか。この点に焦点をあてレポーティングしてみたいと思います。
FX投資家に人気のキャリートレードとは
FX投資家に人気の高金利通貨は豪ドル、ニュージーランドドル、南アフリカランドがあげられます。いずれも安定的な経済成長をしているため、FXでは非常に人気のキャリートレード通貨となっています。

※キャリートレードとは
キャリートレードとは、機関投資家・ヘッジファンド等の有力な資金調達・運用手法とされる取引で、金利の低い通貨で資金調達して、金利の高い通貨で運用して利ザヤを稼ぐ手法をいう。特に円で資金調達をおこなう場合を円キャリートレードという。最近はFX投資家が同様の取引をしているため円安の大きな要因となっていると言われている。
FX取引は固定スプレッドが有利
「豪ドルより南アランド?キャリートレードについて」
世の中ではキャリー・トレードと言われる金利差収入の獲得を目的にした取引が盛んに行われています。
例えば、為替に絡むところでは円キャリー取引、日本円で資金を調達して、南アフリカランドやブラジルリラ等の高金利通貨に投資する取引が良く知られています。
また日本国内だけを見ても、銀行は普通預金をはじめとする期間の短い預金で集めた資金で大量の長期国債を購入しています。これも長短の金利差を狙ったキャリートレードといえるでしょう。それではこれらの取引には果たして妙味があるのでしょうか?為替の例を使って検証してみましょう。
FX取引でもっともキャリートレードに適した通貨ペアはZAR/JPYやAUD/JPYということになります。まず売買高の多いAUD/JPYで検証してみます。
まず日豪の金利差のグラフです。ここでは、スポット・ネクストという翌々日からの1営業日の金利を使って見ました。
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金利差は2001年以降5%前後で安定しており、リーマン後の混乱期に7%台まで拡大しましたが、その後は金利下げ余地の大きなAUD金利が下がり一時は3%割れまで下落しました。去年の後半からはオーストラリアの景気持ち直しを背景にやや拡大基調にはなってきています。では、金利差と為替水準のグラフを見てみましょう。
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2005年以降金利差が拡大気味の時にAUD高が進行しています。ヘッジファンド等が巨額の円キャリー取引を行っていたと言われる時期ですね。次に、金利差を調整して、金利差からの収入(FX取引ではスワップポイントを称しているようです)をスポット価格に加えたものとスポット価格の推移を御覧下さい。(ここではスワップのコストとして25bpかかるものとして計算しています。)
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長期的に見れば金利差調整後ではあまり損することはないのかなという感じがします。もちろんタイミングを誤れば2008年末のようなひどい局面もありましたが、
長期的にAUDをロングにしていれば勝つ確率はかなり高いものと思われます。次に、ある日から3ヶ月、6ヶ月、1年間の期間で機械的に投資したときの
キャリー込の収益状況をグラフにしました。収益率ではなく、収益額で表しています。
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2008年末をまたがる期間の投資は大きくやられていますね。その他の殆どの期間は安定してプラスにいる時が多いようですが。やはりタイミングは重要ということですね。実際の数字で表すとこんな感じになります。
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キャリーが大きい分保有期間が長いほど収益が大きくなっています。リスクといえる標準偏差も大きくなっていますが。収益を標準偏差で割るとリスクあたりの収益(よく投資信託などではシャープレシオといっていますね)を求めることができますが、キャリーまで含めれば保有期間が長い方が明らかにシャープレシオが高くなっていますので、リスクあたりの収益性は高いということになりますね。
最後にZAR/JPYの金利調整した価格推移グラフを載せておきます。ZARは流動性が低いので1.5%分をコストとして引いています。金利差がさらに大きいので、AUD/JPYよりさらにキャリートレードに向いているようですね。
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投資信託のリスク
投資信託は預金等とは異なり、元本保証および利回り保証のいずれもありません。また投資信託はリスクを含む商品であり、その運用実績は、その信託財産に組み入れられた株式・債券などの価格変動、その発行者(あるいは保証会社)の経営・財務状況の変化およびそれらに関する外部機関の評価の変化その他の信用状況の変化等、金利・為替相場の変動など市場環境の変化などにより変動します。投資信託をご購入の際は「目論見書」と「目論見書補完書面」の内容をご確認の上、お客さまご自身でご判断ください。